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貿易事務には「資格」が必要?

こんにちは
ウメユキです。

貿易事務とは、物の輸出/輸入に関わるあらゆる業務を行う仕事です。
専門性が高く、また語学力が問われる場面もあります。

今回は貿易事務の仕事に就く、目指す際に何か特定の資格が必要とされるのか?を
日々海外へ商品の出荷を行う立場からご説明いたします。

貿易実務業務に特定の資格は必要?

結論から申し上げますと、必須で取得する資格はありません。
貿易事務の仕事は、各会社での運用ルールに依存することもあります。
例えば輸出書類を作成するには、会社独自の決まったフォーマットがあったり、
ある程度自動化が進んでいるような場合だと、
ボタン一つで書類の作成が完了するような場合もあります。
そのような場合、特別な知識やスキルは必要ないでしょう。

しかし貿易事務の仕事をするにあたっての貿易実務の基本的な知識や英語力
といったスキルを求められる場面があります。
また、そういったことから転職や就職の際には持っていると
採用に有利に働くような資格が存在します。

では具体的にどういったスキルや資格なのかを見ていきましょう!

貿易実務業務で必要なスキルとは?

    • 英語力

海外顧客とのやり取りや書類作成の点から基本的な読み書きレベルの英語力は必要です。
募集している職種によっては、英語力不問のパターンもあるかもしれませんが、
多くの場合ある程度の英語力が必須とされる、もしくは優遇されます。

    • パソコンスキル

パソコンスキルも書類作成するときに使用するExcelやWord、その他多くの場面で必要になるスキルの一つです。
パソコン操作をスムーズにこなすことは現代社会において、
貿易事務だけでなくあらゆる業種で求められます。
貿易事務の企業募集要項の条件にパソコンスキルが記載されていることがほとんどです。

    • 貿易実務の知識

輸出入の際にはインボイスと呼ばれる書類が必要となります。
こういった輸出入に関わる書類に不備があると、物流がスムーズにいかず納期遅延や最悪の場合、物が届かないこともあります。
海外顧客とどういった貿易条件で契約がされているのかによって、手配する方法が変わってくるので、貿易条件通りに手配を行うにも基本的な貿易の知識は必要なのです。

貿易実務業務に関する資格とは?

必要なスキルに
"英語力"
"パソコンスキル"
"貿易実務の知識" の3つをご紹介しました。
ではそれぞれに関する資格はどういったものがあるのかを見ていきましょう。

英語力

    • TOEIC

TOEIC(トーイック/トイック)とは「Test Of English for International Communication」の略で
直訳すると「国際的な意思疎通のための英語のテスト」となります。

今では就職/転職活動や、社会人のキャリアアップ、海外赴任など
さまざまな場でTOEICスコアが英語力の目安と判断されます。

満点が990点中、貿易事務において目指すべき点数はまずは600点ではないでしょうか。
履歴書に書いてある程度のアピールができ始める点数です。

パソコンスキル

    • MOS(Microsoft Office Specialist)

エクセルやワードなどのマイクロソフトオフィス製品の利用スキルを証明できる資格です。
レベルはスペシャリストレベル(一般)とエキスパートレベル(上級)があります。

-スペシャリストレベル(一般)・・・
エクセルやワードの基本的な操作や編集機能を理解出来ているかを問われます。

-エキスパートレベル(上級)・・・
より高度なピボットテーブルや条件付き設定の操作(エクセル)等の理解を問われます。

まずはスペシャリストから目指してみてはいかがでしょうか。

    • 日商PC検定

日商PC検定とは、
日本商工会議所及び各地商工会議所が実施する、企業においてパソコンなどのIT機器を効率的に活用するための知識やスキルを評価する検定試験です。

各級の基準は
Basic、3級~1級があります。
Basic・・・基本的なワープロ、表計算に関する操作方法
3級・・・基本的なIT・ネットワークの知識
2級・・・IT部門責任者として必要なスキルや知識
1級・・・企業責任者としてIT・ネットワークを活用するためのスキルが問われます。

日商PC検定はどちらかというと、エクセルやワードの操作技能だけでなく
パソコン自体の知識といったIT技術をビジネスの場で利活用するために必要な
知識とスキルが問われる試験ですので、難易度はMOSよりも高めです。

パソコンスキルに不安のある方はBasicからの受験をおすすめします。

貿易実務の知識

    • 貿易実務検定

貿易実務検定とは、貿易取引に関する実務、貿易書類、貿易業務に必要な英語の能力や汎用的な知識が、どのくらい身に付いているかを客観的に測るための民間の検定試験です。

試験の学習を通して、貿易に関する輸出・輸入の取引きの流れ、貿易関連の法律を学習し、
貿易実務に必要な能力を身につけることを目的としています。

各級の基準は
C級~A級まであり、
B級以上であれば、履歴書に書いてアピールできることでしょう。
B級に合格するには英検2級レベルの英語力も同時に必要なのでその点も評価されます。
A級であれば、試験に書類作成問題が出題されるので、転職の際に役立つ可能性があります。

B級以上を目指したい検定試験です。

    • 通関士資格

通関士資格とは貿易に関する唯一の国家資格で、税関へ輸出入品の申告など「通関手続き」を行うために必要となる資格です。
通関士は、この通関手続きを専門に行っています。

合格率は10-20%と難易度はかなり高いですが、
合格すれば就職や転職キャリアアップに有利に働くでしょう。
貿易事務を実務ベースで行う観点からは、too muchな資格ではありますが貿易に関する法的知識まで理解を深めることができるので、取得を目指して決して損はありません。

まとめ

最終的な結論として、貿易事務を行うのに特定の資格は必要ありません。
しかし、貿易事務の仕事を目指す、社内でのキャリアアップにおいて
資格を持っていることに越したことはないでしょう。
また資格を有するということは資格を取るための努力をできる人だと評価されます。
資格を取る為に頑張った経験が今後の人生に活きてくると思いますので、
是非、積極的にそういった資格にチャレンジしてみて下さい!

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