こんにちは
ウメユキです。
目標管理設定(MBO)という言葉をご存知でしょうか。
会社という組織で働いていると、社員の成長や評価の基準として目標管理(MBO)を取り入れている企業が多くあります。
この目標管理を設定していくことが苦手な方、多いのではないでしょうか。
今回は目標管理設定の立て方の基礎を説明します。
目標管理(MBO)とは
会社でよく聞く、半年もしくは一年に一回設定を行うことのある目標管理(MBO)とは
個別またはグループごとに目標を設定し、それに対する達成度合いで評価を決定する制度です。
MBO=Management by Objectives = 目標による管理と訳し 経営学者ドラッガーが提唱した組織マネジメントの概念です。
上司から一方的な業務指示が従うのではなく、従業員個人にどんな目標を達成させるのかを明確化し、最終的に組織目標と個人目標の方向性を合わせていきます。
個人が組織の目標について考え、どのような形で個人目標に落とし込んでいくかを上司あるいは同僚グループと決めていくので、やらされた感ではなく、自発的な目標を立てることが狙いです。
目標管理設定において意識すべきポイント
それでは実際に目標管理を設定していく際に意識すべき具体的なポイントを見ていきましょう。
組織目標から考える
目標管理(MBO)設定を取り入れている企業では、個人目標の前に組織目標を持つ場合が多いです。
例えば、
営業1課の年間売上目標は○○億円 / 取引社数を○○社へ拡大
生産管理課では在庫回転月数を〇〇ヶ月以下 / 平均標準納期を○○日短縮 等々
個人目標を設定する際には、この各部、各課の組織目標に沿った個人目標を立案することが前提となります。
営業部に所属し、組織目標があるのにも関わらずメインの個人目標がこの組織目標から著しく逸脱しないよう意識することが重要です。
営業部に所属していれば、個人目標でも売上目標 / 社数拡大への目標を設定
生産管理部の所属であれば、在庫回転月数を減らす / 納期短縮への目標を軸に計画していく必要があり、まず第一に意識すべきポイントでしょう。
ゴールから考える
目標をゴールから逆算して計画していくことが重要です。
年間を通し 「長期 → 中期 → 短期」の順序で目標を時間軸で細分化して考えるとその目標が達成可能なのかも同時に見えてきます。
[長期目標] まずは自分自身がどのような成長を遂げたいのかなりたい姿、達成したい数字といった最終ゴールをイメージし、書き出してみます。
[中期目標] その後、そんな最終ゴールを達成するためにはいついつまでにどんなことを通過点として達成していくべきかを決めていきます。
[短期目標] 最後に中期目標をさらに細分化し、さらに細かい時間軸で考え中期目標を達成するためにどんな行動が必要か、という目標を置いていきます。
ゴールから逆算して考えると、それまでのプロセスがいかに重要かが同時に見えてきます。
数的目標
目標を掲げる際には基本的に数字で判断できる設定を行いましょう。
数字で判断できない目標は上司の「できた、できてない」という主観による評価となる可能性があるので、必ずゴールとする達成基準は数字で判断が出来るような目標を掲げることが重要です。
数字で判断できる目標を掲げることで、誰もが判断でき上司の主観による曖昧な判断基準が取り除かれ、公平な評価、判断がなされるようになります。
基本的にどんなトピックでも数的目標に変換できると思いますが、どうしても数字の目標に落とせないトピックを扱う場合は事前に上司と相談を行いましょう。
適正レベルの目標を考える
一年、半年に一回目標を設定する際は正直面倒に感じる人も多くいると思います。
面倒に感じ、上司に何回も突き返されるのが嫌で、上司ウケする到底達成できないだろう目標を提出している人もいるのではないでしょうか。
基本的に目標管理の達成度合いで給料の昇給やボーナス支給割合の指標となる場合が多いため、自分の働きにあった給料をもらおうと思うと、目標立案の時点で、テキトーな目標を立ててしまうと結局損するは自分となってしまいます。
また逆に、もうすでに達成しかかっているような低すぎる目標を設定する人は適正な目標設定とは言えません。ほとんどの場合、上司から指摘が入り、最悪なケースその時点で「自分の今の現状把握ができていない」と判断されてしまいます。
目標管理とは自己の成長を兼ねているので、低すぎる目標を設定することに目標管理の運用意義からそれてしまいますので、達成できて自身の成長につながる価値のある目標を設定することを意識しましょう。
具体的なイメージを持てるか
仮に立てた目標が本当に達成できるのか良くイメージしてみましょう。
立てた目標に対してどう考えても全く達成できるイメージがわかない場合、それは目標自体を見直す必要があるかもしれません。
また、上司に対して仮に立てた目標を達成するためのアプローチ方法を尋ねると良いでしょう。
客観的に判断してもらった結果、達成できそうなアプローチ方法をアドバイスもらえる場合があります。
達成基準を持つ
最終目標を掲げると同時にどうなれば達成となるのかという達成基準を段階的に持っておくことも重要です。
例えば売上目標が年間1億円の場合
1億円で達成率100%
1.2億円で120%
0.8億円で80%
と達成基準に対して前後した場合の達成度合いをあらかじめ明示しておくことで、最終的に売上数字が9千万だった場合、"目標の1億円に対して未達なので、評価点はゼロ"と言われてしまうケースも厳しい評価者ならありえるかもしれません。
せっかく頑張って目標にあと一歩だったのに、未達だからという理由で評価点が一切無いのは厳しいので、目標立案の際に基準点を明記し、上司としっかりすり合わせを行いましょう。
まとめ
いままで苦手意識を持っていた目標管理設定も一つ一つ紐解いていくことで抑えるべきポイントがわかってきます。ポイントさえわかればその時点で、枠組みを立てて目標を設定することも内容を肉付けしていくこともそこまで難しい事ではなくなっています。
目標管理設定の際にはぜひ参考にしてみて下さい。