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ファブレス?ファウンドリ?よく似たビジネスモデルの違い【OEMとアウトソーシング】

こんにちは
ウメユキです。

アップルやユニクロといった有名な大企業は工場を持たないという事を聞いたことがある人もいるかもしれません。
社員の平均年収が約2,000万円と年収ランキングの常に上位にいる計測機器メーカーのキーエンスも自社では工場を持たず、商品の生産を外部へ委託しています。
こういった、自社で工場を持たず生産工程を外部業者へ委託している会社の事を「ファブレス企業」と言います。
ファブレス企業って具体的にどんな企業の事を言うのか、ファブレス企業から仕事を受ける会社は何と呼ばれる?
アウトソーシングやOEMとファブレスとの違いは?という点を実際にファブレス企業に勤めて7年以上のぼくが解説していきます。

ファブレスとは

ファブレスとはもともと「Fabrication facility = "生産設備"」+「less = "ない"」からきており、一言で表現すると、生産工場を自社で持たないという事を意味します。
つまり、ファブレス企業とは生産工場を自社で持たない企業、ファブレス経営とは生産工場を自社で持たないビジネスモデルを指します。
メーカーや製造業であれば自社工場を所有し、商品の生産を行う場合が多くありますが、ファブレス企業は自社で商品企画や開発した商品を下請け業者に製造してもらい、出来上がった商品の販売を行います。

※ファブレスのメリットデメリットを含めた詳細は下記の記事からどうぞ

ファウンドリとは

工場を持たないファブレス企業や半導体メーカーが生産を委託する先に生産を専門に行うメーカーがいます。
特に半導体チップの製造工程を手掛ける企業をファウンドリと言います。
半導体製造装置の設備はコストが高く、投資には莫大な費用が掛かります。
設備が高額であると共にその生産技術は高く、複数のファブレスから生産委託を受けることで生産コストを抑えています。
また、最終的な商品の流行やトレンドの移り変わりが早ければ半導体の製品サイクルも同様に短くなります。
その度に設備の入れ替えが発生することもあり、投資額が莫大になってしまうため、ファブレスとしては自社で工場用意するよりも技術力とコスト面でメリットが活かせるファウンドリに仕事を依頼するファブレス企業も増えてきています。

EMSとは

EMSとは「Electronics Manufacturing Service」の略語で、電子機器の受託生産を製品の設計から部品調達、部品購買、製造、アフターメンテナンスまでを行う会社を指します。
ファウンドリは半導体チップの製造工程をファブレスから委託されて生産を行うのに対して、EMSは主に一般消費者向け製品の大量生産をを目的として、その設計から販売後の修理まで総合的に請け負います。
当時不振にあえいでいた、シャープを買収しiPhoneの製造で知られる鴻海(ホンハイ)精密工業(Foxconnグループ)がEMS業界の最大手企業で、売上高は約19兆2,300億円(2019年)を誇ります。

アウトソーシングとは

アウトソーシングとは、ある特定の業務をより専門知識の高い外部の業者へ発注して作業、サービスの提供してもらうことを言います。
工場を持たず生産工程全体を外部へ委託するファブレスに対して、アウトソーシングは生産工程に限らず様々なジャンルの仕事を外部委託するという意味を持ちます。
例えば、会社のホームページ作成は社内に専門家がいないので、アウトソーシングを行い提案を含めた作成をしてもらうという事は一般的にあるアウトソーシングの一例です。
ホームページ作成という、専門の技術が必要とされる分野においてそれを生業としている企業やフリーランスは世の中にたくさん存在します。
アウトソーシングはこのように社外の専門家の能力を活用することで、社内だけで業務を行うよりも大きな成果を得ることを目的としています。

OEMとは

OEMとは、「Original Equipment Manufacturing」の略語で、他社のブランド名で製品の製造を受託することもしくはそれを請け負う業者を意味します。
OEM製造業者は製品の製造を依頼する企業が設計した製品の製造を行う専門業者です。
製品の製造はOEMを受ける製造業者が一任しますが、その製品のブランド名は発注した委託業者の名義で生産されるため、発注元が小売業者の場合はプライベートブランドと呼ばれることもあります。
プライベートブランド(PB)として有名なのが、イオングループの「トップバリュ」やセブンイレブンの「セブンプレミアム」などが知られています。

※OEMのメリットデメリットを含めた詳細は下記の記事からどうぞ

まとめ

2021年現在、世界的な半導体供給不足で各自動車メーカーだけでなく世界中で行われているモノづくりの生産の工程をストップせざるを得ないといったニュースが飛び交っています。
そういった話題になるビジネスシーンでは上記のような用語が使われることがあり、いざという際に引き出せるよう頭に入れておいて損はないでしょう。
このような用語を知っていると周りからいろんなことを知っている人という印象を持たれ、信頼関係を築く第一歩につながっていくと思います。

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