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輸出書類であるパッキングリストとは「サンプル付き」

こんにちは
ウメユキです。

海外へ物を輸出する際に使用される書類で
インボイスと共によく目にするパッキングリストですが、
実際にパッキングリストの持つ役割とどんな時に使用されるのかをご説明します。
サンプルを例に解説していきますので、
実際に作成される際にはフォーマットの参考にどうぞ!

パッキングリストとは

パッキングリストとは
貨物がどのように梱包されているのかをまとめた梱包明細書を意味します。
このパッキングリストを見れば、
箱数量や合計重量、どの箱の中に何が何個入っているのかわかります。

インボイスと共に通関時に使用され、
現物との確認が必要になった際にはパッキングリストを使ってチェックされます。

パッキングリストを使用する例

パッキングリストは1回の出荷に対して必ず必要になる書類ではありません。
パッキングリストが必要になる例をご紹介します。

・物量が多いとき

物量が少なく、物量情報がインボイス上に表記できる場合、パッキングリストは省略できます。
しかし、仮に貨物の箱総数が100箱ある場合は、
インボイス上に記載するよりもパッキングリストとして別の書類にまとめることが一般的です。

インボイスの詳しい説明は以下の記事をご参照ください。

・L/Cの記載にパッキングリストが指定されているとき

支払い方法をL/C決済で契約している際には、インボイスやB/Lとともにパッキングリストを
銀行への提出書類に指定されている場合があります。
その際にはパッキングリストを作成する必要があります。

・客先がパッキングリストを要求するとき

現地での開梱作業時にパッキングリストと現物を確認しながら行われる場合があります。
そういった目的で、パッキングリストの作成が必要となるケースがあります。

パッキングリストサンプル

それではさっそくパッキングリストサンプルで項目を確認していきましょう!

①SHIPPER/EXPORTER
貨物の輸出者を記載します。
住所、電話番号等の情報も併せて記載

②INVOICE NO.
パッキングリストとセットになっているインボイスの番号を紐付け、記載します。

③出荷先の情報を記載
貨物受け取りの会社名、住所、電話番号、担当者名などを記載します。

④書類発行日
基本的に、インボイス発行日と同じで問題ありません。

⑤ケースマーク
各梱包毎にケースマークを割り振っている場合はそのマークを記載します。

⑥梱包内容の記載
パッキングリストで、最も重要な項目です。
カートン番号毎に、商品内容、台数、箱重量、箱サイズ等の情報を明記します。

⑦全体の総数(箱数、商品合計数、Net Weight、Gross Weight等)を記載
*Net Weightとは梱包材等の重さを除いた商品本体のみの重量
*Gross Weightとは梱包材等の重さを含めた商品本体+梱包材の総重量

⑧輸出者サイン
担当者のサインを入れる欄です。

デリバリーノートとの違い

輸出入業務に携わると、パッキングリストとともにデリバリーノートという言葉を耳にすることがあります。
デリバリーノートはパッキングリストと非常に良く似た特徴があり、
重量情報や梱包単位、商品の明細等の情報が記載されます。
しかし、最大の違いとしてパッキングリストは税関で使用される書類に対して、
デリバリーノートは通関で使用されることのない書類という点です。

例えば客先の搬入先でバーコードスキャナーを使用し検品作業を行っている場合には
デリバリーノートにバーコード情報を記載し商品現物との照合を行いたいと希望をしてくる客先もあります。

デリバリーノートは主に、客先の商品検品を円滑に行うことに活用されることが多い書類です。

まとめ

パッキングリストはインボイス同様、通関手続き上で非常に重要な書類の1つです。
記載に不備があったり記載漏れがあり、通関時にその事実が発覚した場合、
通関が通らないケースもあります。

インボイスと同じく会社や個人によって書き方やフォーマットが異なりますので、
正解は1つではありません。
しかし重要なポイントは記載内容と現物が一致していることです。

記載内容に不備が無いよう正確に記載することを心掛けてみてください。

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